ダンスを職業にしよう、若者たちよ
社交ダンスの歴史では、かつてはダンスの先生というとヤクザな商売と思われていた。事実、その節がなかったわけではない。女を騙して飯のタネにするなんて男がゴロゴロしていたわけだ。しかし、そんな人ばかりではなかったから社交ダンスは今日のような形を迎えることが出来た。真面目に、趣味としてのダンスを勉強し、教えてきた人が世の中にはたくさんいる。
ところで現代である。もはや社交ダンスは立派に市民権を得た。だからダンスの先生も職業として市民権を得ていると思うのだが、そこはちょっと微妙な気がする。ほとんど市民権を得たかな、というところか。そういう微妙な位置づけのダンスの先生を職業にするとなると、みんなどう思うのだろうか。かなりのダンスの先生が大学を経て来ているところを見ると、若い層の場合はもう何も問題はないようだ。大学でダンスをやってきた人なら当然である。しかしそれ以外の若い人となると、まだ一般的ではない。
何と言っても就職先のダンス教室は個人商店のようなものだから、将来性とか安定とかを望むなら、実に心もとない。このあたりのことは、現在のダンス教室のオーナーさんは改良すべき点だろう。わざわざそういう就職先を選ばなくても働く場所はたくさんある。まだダンスを始めてもいない人には全然お話にもならないだろう。そこを何とかしなくてはいけないと思う。ダンス個人商店からダンス会社に変化していく必要がある。そうなってこそ、若者の就職先として見てもらえるようになる。逆に言えば、そういう企業努力をしている教室なら就職先として考えられるということだろう。
ダンスの業界は大いに人材が不足している。よりスケールアップし、より健全に発展していくためには、これから取り組まなくてはいけない課題だらけだ。だからこそ多くの若者たちにこの世界を見て、知って、将来を託すに不足はないと思って入ってきてもらいたいと思う。
ダンスジャーナル


